国家資格

名称独占資格

全国通訳案内士

全国通訳案内士とは、通訳案内士法の規定により報酬を受けて外国人に付き添い、外国語を用いて旅行に関する案内をする業を営もうとする者です。

全国通訳案内士(通訳ガイド)は、単に語学力が優秀であるだけでなく、日本の地理、日本の歴史、さらに産業・経済・政治および文化といった分野まで幅広い知識、教養を持って日本を紹介するという重要な役割を担っています。

外国人旅行者に日本の良い印象を持って帰ってもらうことは、正しい日本理解の第一歩となり、全国通訳案内士(通訳ガイド)の仕事は、“民間外交官”とも言える国際親善の一翼を担う仕事です。

通訳ガイド制度について、平成29年6月2日に公布された改正通訳案内士法が平成30年1月4日に施行されました。通訳案内士は「全国通訳案内士」となり、業務独占資格から名称独占資格へと見直しされました。また、今後は資格を有さない人であっても、有償で通訳案内業務を行えるようになるなど、通訳案内士制度が大きく変わりました。

試験日

試験日①受験受付:2018年5月25日(金) ~ 6月25日(月)
【筆記試験】2018年8月19日(日)
【口述試験】2018年12月9日(日)

受験者と合格率の推移

【全国通訳案内士】
実施年受験者数合格率
2017年10,564人15.6%
2016年11,307人21.3%
2015年10,975人19.3%
2014年7,290人22.7%
2013年4,706人25.5%

試験対策

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試験概要

試験地

札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、福岡、沖縄、ソウル、台北

受験資格

年齢、学歴等に制限はなく誰でも受験できます。

受験料

11,700円

試験内容

【筆記試験】

  1. 外国語:10:00~12:00
    以下から1ヶ国語

    • 英語(マークシート方式)
    • 中国語、韓国語(マークシート方式、記述式)
    • フランス語、スペイン語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、ロシア語、タイ語(記述式)
  2. 日本地理(マークシート方式):13:30~14:10
  3. 日本歴史(マークシート方式):14:40~15:20
  4. 一般常識(マークシート方式):15:50~16:30
  5. 通訳案内の実務(マークシート方式)

【口述試験】(10分程度)

  • 通訳案内の実務。筆記試験で選択した外国語による、通訳案内で必要とされるコミュニケーションを図るための実践的な能力について判定。
合格基準

【筆記試験】

  • 各科目ごと、全て基準点以上の得点で合格となります。
    ※ただし、実際の平均点が合格基準点から著しく乖離した科目については、当該科目の試験委員と試験実施事務局から構成される検討会を開催し、その結果、必要があると判断された場合には、合格基準の事後的な調整を行うことがあります。この調整は、平均点の乖離度および得点分布を考慮して行います。

■基準点

  1. 外国語:70/100点
  2. 日本地理、日本歴史:70/100点
  3. 一般常識:30/50点
  4. 通訳案内の実務:30/50点

【口述試験】

  • ガイドラインに従い、あらかじめ評価項目ごとに具体的な評価基準を設定した上で、合格基準点(原則として7割)に達しているか否かを判定します。
    評価する項目、「プレゼンテーション」「コミュニケーション(臨機応変な対応力、会話継続への意欲等)」「文法および語彙」「発音および発声」に関してです。
免除科目

■筆記試験の免除

  • 前年度の合格科目は、翌年に限り該当の科目が免除されます。(※1)
  • 既に通訳案内士試験合格者で他の外国語を受験する場合は、「日本地理」「日本歴史」「一般常識」が永久に免除されます。(※2)
  • ※1 ただし、2017年の通訳案内士試験において全筆記試験に合格した場合でも、2018年試験を受験する場合「通訳案内の実務について」の筆記試験は必須となります。
  • ※2 ただし、2017年以前の通訳案内士試験において既に通訳案内士試験に合格した者が、他の外国語による全国通訳案内士試験を受験する場合、「通訳案内の実務について」の免除を受けるためには、観光庁長官が行う研修を修了していることを要します。

■外国語筆記試験の免除
次のいずれかに該当する場合、各外国語筆記試験が免除されます。ただし「英語(実用英語技能検定1級合格者は除く)」においては、該当の得点を得たテストの行われた日の属する年度、またはその翌年度に実施される全国通訳案内士試験を受ける者に限ります。

(次に該当する場合、翌年に限り試験が免除されます)

  • 当該外国語:国家試験と共通の外国語試験問題を使用して実施する、「地域限定通訳案内士」試験の外国語科目合格者

■日本地理
(次のいずれかに該当する場合、永久に試験が免除されます)

  • 総合旅行業務取扱管理者
  • 国内旅行業務取扱管理者
  • 一般旅行業務取扱主任者
  • 国内旅行業務取扱主任者
  • 一般旅行業務取扱主任者認定証保有者
  • 国内旅行業務取扱主任者認定証保有者
  • 地理能力検定日本地理1級合格者
  • 地理能力検定日本地理2級合格者

■日本歴史
(次のいずれかに該当する場合、永久に試験が免除されます。ただし「センター試験」においては、該当の得点を得た試験の行われた日の属する年度、またはその年度の末日から起算して5年以内に実施される試験を受ける場合に限ります。)

  • 歴史能力検定日本史1級、2級合格者
  • 大学入試センター試験「日本史B」60点以上

■一般常識
(次に該当する場合、試験が免除されます。ただし、該当の得点を得た試験の行われた日の属する年度、またはその年度の末日から起算して5年以内に実施される試験を受ける場合に限ります。)

  • 大学入試センター試験「現代社会」80点以上
主催団体

日本政府観光局 独立行政法人国際観光振興機構(JNTO)
〒100-0006 東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館10階

インバウンド戦略部 受入対策グループ 通訳案内士試験係
TEL 03-3216-1903

https://www.jnto.go.jp/jpn/projects/visitor_support/interpreter_guide_exams/index.html

試験対策

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合格者からのアドバイス

2017年合格:40代 女性

英語で合格しました。

【受験動機】
今、日本国内どこへ行ってもかなり田舎の僻地であっても外国人旅行客の姿が見受けられます。住まいが観光地であるせいか、その人数の爆発的な増加ぶりには日々驚くばかりです。2020年の東京オリンピックに向けますます増え続けることでしょう。

以前旅行会社に勤務しており、日本人向けではありますが観光ガイドの経験もある私にとって、外国人観光客に英語で自国を案内する「通訳ガイド」の仕事はとても魅力的に感じました。日本の事をもっとよく知ってもらい、日本を楽しんでもらいたい。

今まで中途半端で終わらせてしまった英語学習の集大成でもあると思い、難関といわれている「通訳案内士」資格取得に挑戦することにしました。

【合格までの流れ】
2014年11月 資格取得を決意

2015年8月 一次試験/全4科目受験
日本地理(合格)、歴史(合格)、英語(不合格)、一般常識(不合格)

2016年8月 一次試験/前年度不合格の2科目受験
英語(不合格)、一般常識(合格)

2017年8月 一次試験/前年度不合格の英語と前年度免除だった地理・歴史を受験
英語(合格)・日本地理(合格)・日本歴史(合格)
2017年12月 二次試験
口述試験(合格) 資格取得!

【試験勉強について】
通訳案内士の試験勉強を始めた当初の英語レベルは、TOEIC600点台、海外旅行で困らない(日常会話)程度の英会力であったので、合格レベルには程遠く資格取得に何年かかるか予想もつきませんでした。

過去問を見て独学では無理とすぐさま判断、CEL英語ソリューションズの通信講座(英語・日本地理・日本歴史・一般常識・二次試験対策までのパーフェクトプラン)に申し込みました。

一年目:
毎週送られてくるDVD&テキストをこなすのに精一杯。英語の勉強は大変でしたが、日本の地理や歴史など改めて知ることができ、単に資格取得のためだけではなく、日本人として自分の国を見つめ直す良い機会にもなりました。

テレビで旅番組があれば、旅行気分で行き方や訪ねてみたい場所を復習したり、NHKの「ヒストリア」という番組を見て、好きな時代・歴史的遺産を掘り下げて調べてみたりと、地理と歴史に関しては楽しんで勉強できました。

一年目で全科目(特に英語)が受かるとは思っていなかったので、まず得意な分野を確実に合格できるよう試みました。

二年目:
前年度不合格だった英語と一般常識の2科目に集中。英語に関しては、一年目のDVD&テキストを再度やり直し。

何度やっても解けない問題などをひたすら見直し、単語も一日に覚えるページを決め地道に勉強していましたが、なかなかレベルが上がっていく感覚はつかめませんでした。

一般常識は政治経済からタイムリーな観光ネタまでかなり範囲が広く手のつけようがありませんでしたが、通信講座のテキスト、市販の一般常識に関する本を数冊読んだ他、池上彰さんの情報番組をかかさず見るようにしていました。

三年目:
前年度不合格だった英語と前年度免除になっていた地理・歴史を再度受け直しです。2年で全教科を揃えて合格しなければならないのがこの資格の難しい所ですが、地理と歴史は一昨年一度受かっているので少し自信を持って復習に専念しました。

問題はやはり英語です。2回落ちるとこのまま同じように勉強を続けても無理なのではないかと思いはじめ、TOEICの点数で一時試験免除(2017年はTOEIC L&Rで840点が免除基準)を狙ってみようかと考えました。

同じ英語の勉強ではあるものの、通訳案内士の一時試験とTOEICは全く別物です。一次試験では長文の読解や文法的な英作文の並べ替えなどをじっくり考える問題が主で、覚えるべき単語も日本事象に関する特殊なものが多いのですが、TOEICはスピードが勝負。とにかくテキパキと問題をこなす訓練も必要になります。

勉強を始めた当初は600点台だったスコアは、努力の甲斐があり835点までアップしました。免除の基準点まで惜しくもあと5点足りず、結局本試験を受けることとなりましたが、三年目にしてようやく英語も合格点に達し、無事一次試験を突破することができました。

二次試験:
口述試験は、通訳・プレゼンテーション・質疑応答の3部構成です。とりあえず一次試験に合格しないと次に進めないので、8月の一次試験が終わるまでは、二次試験対策はほとんどしていませんでした。筆記試験以上に会話力に問題があった私は、二次試験はイチかバチかの大勝負でした。

12月の試験まで約3ヶ月。通信講座の二次試験対策DVDの見直し、インターネットで無料動画サイトをチェック、あとは一次試験で使っていた日本事情に関する本をひたすら音読しました。

試験官2名(外国人、日本人一名ずつ)との面接形式になるので、その状況に慣れるためCEL英語ソリューションズの模擬面接を2度受けに行きました。

模擬面接の出来はボロボロ、試験官の評価もとても厳しく落ち込みましたが、その時、たとえ英語が出来ていなくても大きな声で自信を持って笑顔で応えることが一番大切だと教わりました。

二次試験当日は、与えられたお題の運不運もあるので、やるしかないと比較的吹っ切れた気分で臨みました。通訳は「花火大会」について、プレゼンテーションは「千羽鶴・民泊・ジンギスカン」の中から「民泊」をテーマに選び、緊張の中思い切って勢いで乗りきました。

質疑応答では「民泊」について、いくら位で泊まれるのか、どんな特徴があるのか、あなたは泊まってみたいか等、比較的答えやすい質問がありあっという間に終了しました。

試験日が過ぎて落ち着いてくると、なんでああ言えなかったのだろう、なぜあんな事を言ってしまったのだろう、と落ち込むばかりでしたが、結果は合格!  終わった。

【資格の取得後について】
資格を取得したからといってすぐ仕事ができるということではありません。12月に合格発表があり、翌年合格通知が届いたら通訳案内士の登録を申請、2月~3月頃には通訳案内士の団体が主催する新人研修に参加します。

これは強制ではありませんが、空港視察や都内観光、日光や箱根などの観光地をめぐり先輩ガイドから講習を受ける英語漬け5日間の研修はかなり貴重な体験です。

旅行会社から後々仕事の依頼を受ける時も、これらの新人研修を受けていた方が仕事を貰いやすいようです。

資格取得から約半年が過ぎましたが、まだ実際に通訳ガイドの仕事を経験しておりません。仕事を始めるには一歩を踏み出す勇気が必要です。もちろん英語のブラッシュアップも。資格の取得はゴールではなく始まりなのだと実感しています。

「全国通訳案内士」資格取得者の方へ あなたの経験を同じ目標に向かっている仲間に伝えてみませんか?

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難易度:

A

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【全国通訳案内士】

受付期間

5月下旬~6月下旬

試験日

8月中旬

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