国家資格

業務独占資格

弁理士

弁理士とは、産業財産権に関わるすべての事務手続を代理することができる国家資格です。いわゆる「特許事務所」は弁理士が仕事をする主な場所で、すべての弁理士は日本弁理士会の会員となっています。

中心的な仕事は、特許・意匠・商標などの出願に関する特許庁への手続についての代理、知的財産権に関する仲裁事件の手続についての代理、特許や著作物に関する権利、技術上の秘密の売買契約、ライセンスなどの契約交渉や契約締結の代理、特許法等に規定する訴訟に関する訴訟代理などです。弁理士は依頼を受けると、権利取得・問題解決までの手続をすべて代理します。

試験日

試験日①受験受付:2018年3月16日(金) ~ 4月6日(金)
【短答式筆記試験】2018年5月20日(日)
【論文式筆記試験 [必須科目]】2018年7月1日(日)
【論文式筆記試験 [選択科目]】2018年7月22日(日)
【口述試験】2018年10月20日(土)

受験者と合格率の推移

【弁理士試験】
実施年受験者数合格率
2017年3,213人7.9%
2016年3,586人8.3%
2015年4,278人7.5%
2014年4,674人8.2%
2013年4,734人15.1%

試験対策

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試験概要

試験地

【短答式筆記】 仙台、東京、名古屋、大阪、福岡 【論文式筆記】 東京、大阪 【口述】 東京

受験資格

年齢、学歴等に制限はなく誰でも受験できます。

受験料

12,000円(特許印紙)

試験内容

■短答式筆記試験(五肢択一)

  • 特許・実用新案に関する法令※ 20題
  • 意匠に関する法令※ 10題
  • 商標に関する法令※ 10題
  • 工業所有権に関する条約 10題
  • 著作権法及び不正競争防止法 10題

※出題範囲には、工業所有権に関する条約に関する規定が含まれており、工業所有権法令の範囲内で条約の解釈・判断を考査する。

全60題/3.5時間

■論文式筆記試験
【必須科目】
工業所有権に関する法令

  • 特許・実用新案に関する法令(2時間)
  • 意匠に関する法令(1.5時間)
  • 商標に関する法令(1.5時間)

【選択科目】
受験願書提出時に、あらかじめ次の6科目の中の選択問題から一つを選びます。

科目選択問題
1理工I(機械・応用力学)材料力学、流体力学、熱力学、土質工学
2理工II(数学・物理)基礎物理学、電磁気学、回路理論
3理工III(化学)物理化学、有機化学、無機化学
4理工IV(生物)生物学一般、生物化学
5理工V(情報)情報理論、計算機工学
6法律(弁理士の業務に関する法律)民法(総則、物権、債権から出題)

1.5時間

■口述試験
面接方式(受験者が各科目の試験室を順次移動して実施します)

工業所有権に関する法令

  • 特許・実用新案に関する法令
  • 意匠に関する法令
  • 商標に関する法令

各科目ごとに10分程度

合格基準

■短答式筆記試験
満点に対して65%の得点を基準として、工業所有権審議会が相当と認めた得点以上であること。ただし、科目別の合格基準を下回る科目が一つもないこと。科目別合格基準は各科目の満点の40%を原則とする。

■論文式筆記試験
【必須科目】
標準偏差による調整後の各科目の得点の平均が、54点を基準として工業所有権審議会が相当と認めた得点以上であること。47点未満の得点の科目が一つもないこと。

【選択科目】
科目の得点が満点の60%以上であること。

■口述試験
採点基準をA、B、Cのゾーンに分け、Cゾーンの評価が2つ以上ないこと。

免除科目

弁護士となる資格を有する者、もしくは特許庁において審判官又は審査官として審判又
は審査の実務に従事した期間が通算して7年以上になる者は試験が免除されます。

■短答式筆記試験

  • 短答式筆記試験合格者は、合格発表の日から2年間、短答式筆記試験の全ての試験科目が免除されます。
  • 工業所有権に関する科目の単位を修得し大学院を修了した方(ただし、平成20年1月以降に進学した方)は、大学院の課程を修了した日から2年間、工業所有権に関する法令、工業所有権に関する条約の試験科目が免除されます。
  • 特許庁において審判又は審査の事務に5年以上従事した方は、工業所有権に関する法令、工業所有権に関する条約の試験科目が免除されます。

■論文式筆記試験
【必須科目】

  • 論文式筆記試験(必須科目)合格者は、論文式筆記試験の合格発表の日から2年間、論文式筆記試験(必須科目)が免除されます。
  • 特許庁において審判又は審査の事務に5年以上従事した方は、論文式筆記試験(必須科目)が免除されます。

【選択科目】

  • 論文式筆記試験(選択科目)合格者は、論文式筆記試験の合格発表の日から永続的に論文式筆記試験(選択科目)が免除されます。
  • 修士又は博士の学位を有する方*は、論文式筆記試験(選択科目)の「科目」に関する研究により学校教育法第104条に規定する修士又は博士の学位を有する方のうち、学位授与に係る論文の審査に合格した場合、論文式筆記試験(選択科目)が免除されます。
  • 専門職の学位を有する方*は、論文式筆記試験(選択科目)の「科目」に関する研究により学校教育法第104条第1項に規定する文部科学大臣が定める学位を有する方のうち、専門職大学院が修了要件として定める一定の単位を修得し、かつ、当該専門職大学院が修了要件として定める論文(前記単位には含まない)の審査に合格した場合は、論文式筆記試験(選択科目)が免除されます。
  • 弁理士法施行規則で定める以下の公的資格者については、各資格に対応する論文式筆記試験(選択科目)が免除されます。
    • 技術士
    • 一級建築士
    • 第一種電気主任技術者
    • 第二種電気主任技術者
    • 薬剤師
    • 情報処理技術者
    • 電気通信主任技術者
    • 司法試験合格者
    • 司法書士
    • 行政書士

*修士・博士・専門職学位を有する方については、事前に選択科目免除資格認定の申請を行い、工業所有権審議会の認定を受けることが必要です。

■口述試験
特許庁において審判又は審査の事務に5年以上従事した方は、口述試験が免除されます。

主催団体

特許庁 総務部秘書課弁理士室試験第一班
東京都千代田区霞が関3-4-3
TEL 03-3581-1101

https://www.jpo.go.jp/index/benrishi_shiken/

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合格者からのアドバイス

2017年合格:20代 男性

ここ数年の日本または世界中の傾向として、様々なものに対する権利が主張される事が多くなってきました。そこで、著作権や特許などの形がある商品や形がない商品についての権利についての資格は、これからの世の中でより必要になってくる分野であることは間違いありません。そこで、現在注目されている資格の一つが弁理士ですが、この資格を取るための試験は、かなりの狭き門でした。ここ数年の合格者と受験者の割合を見てみると、6から8%の合格率ということで、なかなか難しい試験の一つではないかと思いますが、効率よく勉強を行っていけば、決して登ることができない壁ではないので、私が合格した時のことを紹介したいと思います。まず、勉強法についてですが、試験は法律関係と理工関連の問題が出てきます。そこで、法律関連はとにかく詰め込み暗記をして、理工関連の問題はとにかく計算式を解くというような勉強法はおすすめしません。そもそも、勉強量のみを増やすやり方は、あまり効率が良いとは思えませんし、ストレスを感じてしまうことも少なくありませんので、長期間にわたる試験勉強には向きません。受験者のほとんどの方が、大学や専門学校、塾などに通って資格習得を目指すと思いますが、授業で習ったことを知識として定着させる為には脳の構造を多少なりとも知っておく必要があります。外部から人間が新しい情報を得ると、まず脳の中の海馬という部分に納められます。海馬に納められた情報は、そのほとんどを数時間で失ってしまいますが、一部の情報は側頭葉に移されることになり、その情報は記憶として長期保存される事になります。情報が側頭葉に移される条件というのは、短時間での反復の記憶の重複です。その為、新しく得た情報を記憶として定着させる為には、海馬に情報がある時点で反復することが重要になってきます。よって、授業などで得た情報をその日のうちに復習することが必要不可欠になってきます。私は、資格の専門学校に通って受験に備えましたが、授業で習ったことはその日の内に必ず復習をするようにして、わからないことを次の日に持ち込まないようにしました。よく、授業で教わっても、その日には復習をせずに、数日後に小テストがあるからその前に復習をする方がおられますが、この場合のメカニズムとしては、授業で教わり、その日の内に習ったことの大半を忘れ、小テストの前にまた新たな知識として情報を得て、小テストを終えるとまた知識の大半を忘れるという循環になり、得る情報の絶対値が少ないまま、日々を過ごしていることになります。必ず、新しく得た情報、または重複する情報を利用した応用知識などの復習は、習ったその日の内に行いましょう。弁理士の試験というのは、理工系の問題がありますので、応用力は必要になりますが、試験問題はもちろん当日までわかりませんので、要は全てを暗記しておけば解けない問題はないということです。私は丸暗記を否定しません。各科目毎に、単語帳を作って、様々なタイミングで問題に挑戦できるような環境づくりを行いました。要は、暗記することによって、頭の中にできるだけ多くの箪笥を作り出すイメージをします。出題される問題に対して、色々な箪笥の引き出しから知識を取り出して、複合することにより問題を解いていきます。丸暗記が悪いのではなく、自分が習得している知識を効率よく選択できないことが悪いと思わなければいけません。できるだけ多くの引き出しを作成して、ジャンルによって最適な引き出しを見つけることを鍛える為には、多くの問題に出会わなければなりませんので、問題自体を暗記するつもりで正確な知識を引き出せるようにしましょう。

2013年合格:20代 女性

本気で弁理士になりたいなら3000時間程度の勉強が必要になると一般的に言われています。私も弁理士試験を受けて合格した過去を持つ受験者の一人だったのですが、何度も試験のチャレンジして合計での勉強時間は軽く3500時間を越えたと言えますので、そもそもとして弁理士の資格を手に入れるのは相当に困難なのだという認識を持っておいてください。
ただ頑張って弁理士資格を取れば安定した高収入が待っているのも事実です。私の場合初年度の年収で650万円ほど、現在は900万円ほどの年収を得ています。以前勤めていた会社員としての仕事に比べると休みが取りやすく、残業もあまりない状態で年収が1000万円に届く年度もありましたので、資格を活かして高給な仕事に就きたいという方には弁理士はおすすめだと言えるでしょう。
ただ弁理士試験を突破するには自宅での独学形式の学習では限界があります。高難易度な資格の獲得に特化した講師が在籍しているような予備校に通うことがほぼ必須なのだと捉えておいてください。予備校に通っていたとしても一年程度の勉強ではストレートでの合格は非常に厳しいです。何年も勉強に時間を費やさないと試験に受かることはないのだという認識の元で、覚悟を決めて学習に臨むのが好ましいと言えるのです。
私のときもそうだったのですが、予備校の選び方は圧倒的低価格の料金プランがあるところと、最短で期間で難関資格が獲得できるようなカリキュラムを組んでいるところの、両方から選定することが大切です。何年も勉強しなければならないため予算が多くかかってしまう予備校は避けたいですし、可能な限り短期間での学習時間で試験を突破したいという意欲もあるはずなので、予算と学習内容の両面をしっかり比較してコストパフォーマンスに優れた予備校を選ぶように推奨します。私の場合自宅から通いやすい場所に弁理士試験対策の勉強を教えてくれる予備校が無かったので引っ越しました。弁理士になるためには生活の変化も恐れないように心掛けてみてほしいです。
また私が弁理士試験を受けたときにはまだ少なかったのですが、独学の弁理士講座をインターネット上のホームページで公開しているようなブログやサイトも多くあるようです。私は予備校以外で勉強する際には市販の過去問を利用していましたが、インターネット上で同様の問題文や論文の課題などが公開されているようなので参考にするといいでしょう。
弁理士試験に合格するには短答、論文、口述試験など全てで合格ライン以上の点数を出さなければなりません。それぞれの勉強方法としては、短答は自宅での過去問を使った詰め込み式の学習、論文は予備校か通信講座などを利用しての専門的な学習、口述試験試験も予備校で講師を相手にした模擬試験の繰り返しが望ましいと言えます。それぞれ合格ラインのハードルは高いので、ひとつひとつ入念に時間を割いて学習することが大切なのだと想像しておいてください。
弁理士試験では短答は突破できたとしても論文で躓いてしまうという方が多く、私も論文で不合格になってしまったことがあります。そのため弁理士試験対策の過去問集を購入する際には論文過去問の多いものを購入するといいでしょう。論文における傾向と問題のレベルが解りやすく記載されている、ひとつではなく複数の回答例が記載されているような過去問集で勉強をすれば合格に近付きますので記憶しておいてもらいたいです。
一度試験で不合格になってしまったとしても、自身の何が足りなかったのかの認識がその段階でできるようになったのだとポジティブに捉えるようにしてください。弁理士への道は険しいので、一度や二度の不合格など当たり前だと考えて、長期戦を覚悟することが心構えとして最も重要なのだと頭に入れておくといいでしょう。

2010年合格:50代 男性

元々特許に関する仕事をしたかったこともあり、いろいろと調べてみたら「弁理士」という資格に興味を持ちました。実際に弁理士として働いている方々とも会うことがあり、弁理士の資格を得た方が良いとアドバイスを受けたため、そこから勉強はスタートしました。スタートしてからは色々と問題集や予備校の情報を収集しました。元々大学で特許のことについては勉強していたのですが、弁理士の試験はそれ以上の知識や考え方が求められることを知りました。

そこでどのように勉強をしたら良いのか、さらには論文試験などのポイントを抑えるために、問題集を使った独学と、予備校通いの両方を行うようにしました。元々働いていたこともあり、予備校に通う費用は自分で賄うことができました。試験自体は「短答式筆記試験」「論述式筆記試験(2回)」「口述試験」の3種類に分かれましたが、まずは直近の試験に合格できるように、短答式の試験対策から進めていきました。短答式と言っても特許法、あるいは弁理士に関する深い知識が要求されていたので、最初は間違える部分が多かったのですが、不明点は予備校の先生に聞く、あるいは弁理士の知り合いに聞くなどして、不明点や弱点を埋めて行くようにしました。短答式の試験は正解があり、なおかつ点数にできるので、合格ラインはどこか、そしてそれに近づくまでには何が必要なのか常々気にしながら勉強することができた結果、すんなりと合格することができました。

しかし山場は論文式の試験でした。2回行われますが、いずれもどのような問題が出るのか、そしてどのように回答したらよいのか、雲をつかむような感覚で、なかなか手ごたえを感じることができませんでした。そこで大きく役立ったのが予備校です。予備校では同じように弁理士を受けるライバルが多かったこと、そして論文の推敲をしてくれる先生がいたことが大きな助けでした。論文試験の中で回答のポイントはどこにあるのか、合格の基準はどこにあるのか、そのことも踏まえて論文対策に取り組むことができました。手ごたえこそつかみにくい試験でしたが、それでも先生やライバルの頑張りを信じて、毎日のように論文を書き、確認し、どのように論文を書いたらよいのかのポイントをきっちりとつかむことに集中しました。制限時間も短かったので、限られた時間の中で、問題向き合い、回答をすることに集中していきました。2回の試験までは何度も本番を想定した模擬試験をこなしつつ、時間配分を身につけていくことによって、論文試験に慣れていきました。実際の試験でも難しい部分があり、時間がない焦りもありましたが、なんとか合格することができました。

最後の口述試験は今まで培ってきた知識をフル活用して臨むとともに、弁理士の知り合いに頼み、時間の合間を縫っていただきながら面接対策に臨みました。イレギュラーな質問も来ることがありましたが、事前に練習してきたことが功を奏し、澱みなく回答することができたことが大きかったです。最終合格の通知をいただいたときは、頑張ったことが報われたという思いでいっぱいでした。最終合格までの道のりは長く険しかったのですが、今思ってみると、弁理士試験の対策は生半可では合格できなかったことを証明しており、なおかつ弁理士として必要なことを知ることができたと思います。もちろん対策は色々とあるのですが、使えるものは何でも使うことが大切です。狭き門であるだけに難しい印象は持たれがちですが、「どうしても合格する」という思いの元に、過去問を解いたり、論文を練習したりと繰り返しながら取り組んでいくことによって一つ一つ合格に近づいていくことができます。

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【弁理士試験】

受付期間

3月中旬~4月上旬

試験日

5月下旬

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