国家資格

自衛隊幹部候補生(陸・海・空)

自衛隊幹部候補生とは、幹部自衛官になるための教育・訓練を受ける者で、幹部候補生としての教育課程を終えると3尉(大学院修士課程修了者で院卒者試験に合格した者、または医科・歯科幹部候補生、6年制卒の薬剤科幹部候補生は2尉)に昇任します。

幹部候補生の採用試験には、「一般幹部候補生」「歯科幹部候補生」「薬剤科幹部候補生」と3つのコースがあります。

大学の文系および理工系から進む通常の幹部候補生コースが「一般幹部候補生」。ここには、陸上自衛隊の音楽要員および海上・航空自衛隊の飛行要員が含まれます。

大学の歯学科から進むコースとして、自衛隊の衛生分野(病院勤務等)で活躍する歯科医官となる「歯科幹部候補生」。大学の薬学科から進むコースとして、自衛隊の衛生分野(病院勤務等)で活躍する薬剤官となる「薬剤科幹部候補生」があります。

試験日

試験日①受験受付:2018年3月1日(木) ~ 5月1日(火)
【一般:筆記試験、適性検査(13日:飛行要員のみ)】2018年5月12日(土) ~ 5月13日(日)
【歯科・薬剤科】2018年5月12日(土)
【小論文試験、口述試験、身体検査、航空身体検査(飛行要員のみ)、音楽適性検査(音楽要因のみ)】2018年6月12日(火)
【歯科・薬剤科】2018年6月12日(火)
【航空身体検査(海・飛行要員のみ)】2018年7月9日(月)
【操縦適性検査・医学適性検査(空・飛行要員のみ)】2017年7月14日(金)

応募者と合格率の推移

【一般幹部候補生(陸・海・空 合計)】
実施年応募者数合格率
2016年6,511人6.1%
2015年7,334人4.4%
2014年8,515人3.4%
2013年9,077人2.9%
2012年8,242人3.3%

試験概要

試験地

[1次試験] 都道府県ごとに実施

[2次試験] 陸・海・空自衛隊別に全国の主要都市にて

[3次] (海)むつ市、横須賀市、舞鶴市、呉市、佐世保市、(空)焼津市、防府市

受験資格

■以下の採用区分があり、区分に応じて応募資格が異なります。

【区分】

  • 陸上自衛隊
    1. 一般幹部候補生(大卒程度) - 一般要員: 音楽および医師関係を除く全職域に配置されるもので、このなかには技術要員を含みます。
    2. 一般幹部候補生(大卒程度) - 音楽要員: 音楽領域(指揮)に配置されるものです。
    3. 一般幹部候補生(院卒者) - 一般要員(理・工・法): 音楽および医師関係を除く全職域に配置されるもので、このなかには技術要員を含みます。
    4. 歯科幹部候補生 - 歯科医官として医療衛生業務に配置されます。
    5. 薬剤科幹部候補生 - 薬剤官として医療衛生業務に配置されます。
  • 海上自衛隊
    1. 一般幹部候補生(大卒程度) - 一般要員: 医師関係を除く全職域に配置されるものです。
    2. 一般幹部候補生(大卒程度) - 飛行要員: 航空機操縦職域等に配置されるものです。
    3. 一般幹部候補生(院卒者) - 一般要員(理・工): 専門技術を生かし、技術関係職域に配置されるものです。
    4. 歯科幹部候補生 - 歯科医官として医療衛生業務に配置されます。
    5. 薬剤科幹部候補生 - 薬剤官として医療衛生業務に配置されます。
  • 航空自衛隊
    1. 一般幹部候補生(大卒程度) - 一般要員: 航空機操縦職域、医師関係を除く全職域に配置されるものです。
    2. 一般幹部候補生(大卒程度) - 飛行要員: 航空機操縦職域等に配置されるものです。
    3. 一般幹部候補生(院卒者) - 一般要員: 航空機操縦職域、医師関係を除く全職域に配置されるものです。
    4. 一般幹部候補生(院卒者) - 飛行要員: 航空機操縦職域等に配置されるものです。
    5. 歯科幹部候補生 - 歯科医官として医療衛生業務に配置されます。
    6. 薬剤科幹部候補生 - 薬剤官として医療衛生業務に配置されます。

(大卒程度試験の応募資格)

  • 試験実施年度の翌4月1日時点で22歳以上26歳未満の者(大学院の修士課程を終了した者、または3月に学位取得見込みの者は28歳未満)
  • 試験実施年度の翌4月1日時点で20歳以上22歳未満でも、大学を卒業している者また3月に卒業見込みの者、もしくは外国における学校を卒業している場合で大学卒業に相当すると認められる者
  • 現在において自衛官で22歳以上28歳未満の者

(院卒者試験の応募資格)
試験実施年度の翌4月1日時点で大学院の修士課程を終了した者または3月までに終了見込みの者で、20歳以上28歳未満の者

※大卒程度試験および院卒者試験は、併願が可能です。

(歯科幹部候補生)

  • 試験実施年度の翌4月1日時点で20歳以上30歳未満で、大学において正規の歯学の課程を修めて卒業した者または3月までに卒業見込みの者
  • 試験実施年度の翌4月1日時点で20歳以上30歳未満で、外国の歯科医学校を卒業し、または外国の歯科医師免許を受けた者で歯科医師国家試験の受験資格がある者

(薬剤科幹部候補生)

  • 試験実施年度の翌4月1日時点で20歳以上28歳未満で、大学において正規の薬学の6年制課程を修めて卒業した者、または3月に卒業見込みの者
  • 試験実施年度の翌4月1日時点で20歳以上26歳未満で、外国の薬学校を卒業し、または外国の薬剤師免許を受けた者で薬剤師国家試験の受験資格がある者
  • 試験実施年度の翌4月1日時点で20歳以上26歳未満で薬剤師国家資格の受験資格に関する経過措置により、薬剤師国家試験の受験資格がある者。(大学院において正規の薬学の課程を2年以上修め薬学修士の学位を受けた者は28歳未満)

※次のいずれかに該当する者は、この試験を受けることができません。

  1. 日本の国籍を有しない者
  2. 自衛隊法第38条第1項の規定により自衛隊員となることができない者
    • 成年被後見人、被保佐人(準禁治産者を含む)
    • 禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わるまでの者またはその刑の執行猶予の期間中の者、その他その執行を受けることがなくなるまでの者
    • 法令の規定による懲戒免職の処分を受け、当該処分の日から2年を経過しない者
    • 日本国憲法またはその下に成立した政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し、またはこれに加入した者
受験料

受験料は無料です。

申込者数
合格率

■一般幹部候補生

【陸】(男子)

応募者数採用者数採用率
2016年2,4801857.5%
2015年2,7671515.5%
2014年3,4101414.1%
2013年3,9011032.6%
2012年4,3461072.5%

【海】(男子)

応募者数採用者数採用率
2016年1,320987.4%
2015年1,455976.7%
2014年1,685804.7%
2013年1,584780.4%
2012年1,273755.9%

【空】(男子)

応募者数採用者数採用率
2016年1,649583.5%
2015年2,016422.1%
2014年2,194452.1%
2013年2,306532.3%
2012年1,497533.6%

【陸】(女子)

応募者数採用者数採用率
2016年399215.3%
2015年434143.2%
2014年51291.8%
2013年564101.8%
2012年704101.4%

【海】(女子)

応募者数採用者数採用率
2016年2072210.6%
2015年259145.4%
2014年26151.9%
2013年297110.3%
2012年333154.8%

【空】(女子)

応募者数採用者数採用率
2016年456112.4%
2015年47540.8%
2014年453122.6%
2013年42571.6%
2012年270124.4%
試験内容

■一般幹部候補生

【1次試験】

  • 一般教養(択一式): 第I分野(人文科学、社会科学、自然科学及び英語)、第II分野(文章理解、数的推理、判断推理及び資料解釈)
  • 専門(択一式): 人文科学、社会科学、理・工学のうちから1科目選択。音楽要員は音楽科目を受験
  • 専門(記述式)
    • 大卒程度: 心理、教育、英語、行政、法律、経済、国際関係、社会、数学、物理、化学、情報工学、電気、電子、機械(造船を含む)、土木、建築、航空工学、海洋・航海のうちから1科目選択。音楽要員は音楽科目を受験
    • 院卒者(理・工学): 数学、物理、化学、情報工学、電気、電子、機械(造船を含む)、土木、 建築、航空工学および海洋・航海のうちから1科目選択
    • 院卒者(法学): 行政、法律、国際関係のうちから1科目選択

【2次試験】

  • 論文試験
  • 口述試験
  • 身体検査(飛行要員のみ航空身体検査を実施)
  • 音楽適性検査: 聴音・視唱・指揮検査(音楽要員のみ)

【3次試験】 海上・航空自衛隊の飛行要員のみ

  • 海上自衛隊: 航空身体検査(一部)
  • 航空自衛隊
    1. 操縦適性検査: 実際に航空機(複座機)に搭乗して行う飛行適性の検査
    2. 面接検査
    3. 医学適性検査: 近視矯正手術(オルソケラトロジーを含む)を受けていないことを確認するため、角膜の形状に関する検査などを実施

■歯科幹部候補生

【1次試験】

  • 一般教養(択一式): 第I分野(人文科学、社会科学、自然科学および英語)、第II分野(文章理解、数的推理、判断推理および資料解釈)
  • 専門(択一式): 歯学に関する問題
  • 専門(記述式): 歯学に関する問題

【2次試験】

  • 小論文試験
  • 口述試験
  • 身体検査

■薬剤科幹部候補生

【1次試験】

  • 一般教養(択一式): 第I分野(人文科学、社会科学、自然科学および英語)、第II分野(文章理解、数的推理、判断推理および資料解釈)
  • 専門(択一式): 薬学に関する問題
  • 専門(記述式): 薬学に関する問題

【2次試験】

  • 小論文試験
  • 口述試験
  • 身体検査
合格基準

身体検査の合格基準

  • 身長: 男子は155cm以上、女子は150cm以上
  • 胸囲・体重: 身長と均衡を保っているもの(合格基準表[PDF]参照)
  • 肺活量: 男子は3,000cc以上、女子は2,400cc以上
  • 視力: 両眼とも裸眼視力が0.6以上、もしくは裸眼視力が0.1以上で矯正視力が0.8以上または裸眼視力が0.1未満であって矯正視力がプラスマイナス8.0ジオプトリーを超えない範囲の屈折度のレンズによって0.8以上
  • 色覚: 色盲または強度の色弱でないもの
  • 聴力: 正常なもの
  • 歯: 多数のウ歯または欠損歯(治療を完了したものを除く)のないもの
  • その他
    1. 身体健全で慢性疾患、感染症、四肢関節等に異常のないもの。また、四肢関節等に異常のないもの
    2. 慢性疾患には次のものも含まれます
      • 気管支喘息(小児期に喘息と診断されたが、最近3年間は無治療で発作のないものは除く)
      • 常時治療を要するまたは感染症を伴う重症なアトピー性皮膚炎
      • 腰痛(5年以上無症状で再発のおそれのないものを除く)
      • てんかん、意識障害の既往歴のあるもの(ただし、乳幼児期に限定した熱性けいれん等を除く)
      • 過度の肥満症
      • 高血圧症、低血圧症
    3. 開腹手術の既往歴がないもの(次のものを除く)
      • 外そけい・臍ヘルニア根治術
      • 腸管癒着症状を残さない虫垂切除術
      • 開腹手術のうち、腹腔鏡下手術の実施後1年以上再発・後遺症がないもの
      • 開腹手術の実施後5年以上再発・後遺症がないもの
    4. 刺青がないもの、自殺企図の既往歴のないもの、躁うつ病等の精神疾患のないものまたは既往歴のないもの

※飛行要員は一部基準が異なります

  • 身長: 男女とも158cm以上190cm以下のもの
  • 視力: 両眼とも遠距離裸眼視力が0.2以上で矯正視力が1.0以上、中距離裸眼視力または矯正視力が0.2以上、近距離裸眼
    視力または矯正視力が1.0以上で、近視矯正手術(オルソケラ
    トロジーを含む)を受けていないこと。矯正視力で受検する者は遠距離視力、中距離視力および近距離視力を同一の矯正眼鏡(遠近両用不可)で測定しますので、矯正眼鏡を持参してください(コンタクトレンズ不可)
  • 色覚: 正常なもの

※自衛隊の任務を遂行する上で支障をきたす疾患(重篤な症状をきたす可能性の高い食物アレルギーなど)について不合格となることがあります。

※「既往歴」「手術歴」のあるものは、問診表に確実に記載し、身体検査時に必ず申告が必要です。故意に事実と異なる申告をした場合は、判明した時点で不合格となることがあります。

主催団体

防衛省 陸上幕僚監部人事部
〒162-8801 東京都新宿区市谷本村町5-1
TEL 0120-063792

http://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/recruit/01.html

全国 自衛隊地方協力本部

http://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/contact/index.html

合格者からのアドバイス

2010年合格:30代 男性

自衛隊幹部候補生試験は、資格任用される国家公務員の採用試験で、合格者は陸上、海上、航空の各自衛隊における幹部候補生として採用される試験です。試験に合格した翌年度に、陸、海、空それぞれの幹部候補生学校において、防衛大学校を卒業した幹部候補生とともに学ぶこととなります。

自衛隊幹部候補生の試験は毎年春から夏にかけて行われており、自宅近くの自衛隊地方協力本部に願書を提出することとなります。
願書を提出する段階で、不安なことなどがあれば地方協力本部の担当者の相談などを受けることができるので、不安がある場合や試験について不明なことがあれば、この段階で聞いておくのが良いでしょう。また、過去問などの資料も貰えることがあるので、聞いておくと良いでしょう。

試験は一次試験と二次試験に分かれており、一次試験の試験内容はそれほど難しくないとは思いますが、過去問を解いてみて7割程度解けないようであれば、公務員試験の参考書を解くことや、公務員試験予備校などに通って対策を行うことが望まれます。

また、一次試験では択一試験と専門記述試験が実施されます。択一試験は、教養に近いレベルの問題が多く出題されるため、幅広い学習を行う必要があるものの、既に知識をそれなりに有している受験生は難なく解くことができます。

専門記述は知識が全く無いという状況では答案を書くことができないので、しっかりと対策を行う必要があります。試験まで時間があるのであれば、教科書をしっかりと読み、理解したうえで時間をかけて答案を作る練習と、時間制限を設けて答案を作る練習を反復することががおすすめです。時間が無ければ、自分の得意な科目で様々な問題の解答を書き写して覚えることや、教科書などを調べながら答案を自分で作っていくといった対策が有効です。

二次試験では、小論文試験と面接試験、身体検査が行われます。一次試験通過後、二次試験の前に地方協力本部で小論文の添削や、模擬面接などの二次試験対策をしてくれる場合があります。これらの二次試験対策は、実際に自衛官の採用に関わっている現役の意見を聞くことができるため、非常に有効な対策になります。

二次試験の小論文は、時事に関連する出題が多く、普段からニュースや新聞を確認し、それに対しての自分の意見をある程度考えておくことが、最も有効と言えます。過去1~2年間の大きな出来事に関連した出題が予想されるため、普段ニュースなどを見る機会が無いのであれば、時事ネタを集めた本などを1冊読むことで対策ができます。

二次試験の面接は、希望する自衛隊の幹部との面接になります。私が受験したころは面接官3人と受験生1人の形式で面接が行われていました。面接官によっても異なるとは思われますが、雑談などを交えて和やかな雰囲気で面接が行われるため、リラックスして臨むことができます。

面接のコツとしては、やはり自衛隊の試験ですので、元気に、しっかりと受け答えをすることが重要です。志望理由も明確なものとしておくのが望ましいと言えます。

また、部活動などスポーツの経験や集団生活の経験については問われることが多く、特に、集団生活には馴染むことができるか、なぜ馴染むことができると思うのかといったことは、経験などをふまえてしっかりと考えておく必要があります。

またスポーツの経験などについても、一次試験が終わってから、ある程度自主トレーニングを行うことで、現在もトレーニングを実施していると答えても嘘にならないので、答えやすいものとなります。

身体検査は、通常の健康診断が行われます。募集要項に書いてある事項を満たしておけば基本的には大丈夫です。虫歯がある場合など、身体の不調は事前に治しておくと良いです。

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難易度:

SS

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【一般幹部候補生(陸・海・空 合計)】

受付期間

3月上旬~5月上旬

試験日

5月中旬

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